松田.log

「Web・広告業界を盛り上げる!」をテーマに赤坂で働いています。

【転職事例vol.8 年収アップか将来性か。本当のキャリアアップになる転職は?】

こんにちは。
今回は、大阪オフィスで転職支援した事例をご紹介いたします。

求職者は33歳、デザイナーの男性。
工学部出身というデザイナーとしては少し異色なご学歴を持ち、
美術品を扱う会社のデザイナー、アパレル会社のデザイナーを経て、
直近は美容系に特化した広告代理店でデザイナー/アートディレクターとして働かれていました。

キャリアとしては自社側のデザイナーとしてご従事されていた期間が長く、
紙~立体物、場合によってはWebまで幅広く経験されていることが強みでした。
一方で、案件規模が小さいことが不満となり、転職活動を開始されました。

弊社へご相談にいらっしゃった際のご希望は
「今よりも大規模なプロモーションに携わりたい」、
「将来のことを考え、もっとデジタル領域が出来る環境に移りたい」、
「クリエイティブを強みの軸にしつつ、マーケティング領域も出来るようになりたい」という3点。

ポートフォリオをお見受けする限り、デザインのセンスも十分。
弊社からは広告代理店やWebエージェンシーなど、比較的大手クライアントとやり取りができる企業の
WebディレクターやWebデザイナーなどを中心にご紹介させていただきました。
面接も順調に進まれ、無事内定も獲得。年収も希望以上に出て、ここで転職活動終了。

と、通常なら終わる話になりますが、
彼が最終的に選んだ企業は「中小規模のメーカーのブランディングディレクター職」。
当初の希望に比べると案件規模も小さく、デジタル領域に特化しているわけでもない。
では、なぜ彼はこの企業を選んだのでしょうか?

複数企業をご紹介させていただく中で私たちは、クリエイターとしてのスキルだけでなく、
彼の「マーケティング思考」に注目をしていくようになりました。

どのように商品を売ればいいのか、そのためにどんな商品を企画し、
ブランドを築き上げ、クリエイティブで表現していく。
自社側でのデザイナーとしての彼のキャリアの強みを生かしつつ、
さらに彼が磨きたいマーケティング領域にも携われるのはメーカーの方が良いのではないかと思い、
すでに受けていた1社が内定間近、というタイミングでご紹介をさせていただきました。

ご紹介した当初は希望と違うことや、設立10年未満という会社規模に難色を示されました。
弊社としては、紹介先企業が彼のマーケティング思考を非常に興味をお持ちであること、
その企業の商品が美容系ということもあり彼の経験が大いに生かせること、
EC事業にも注力していること、またこれから大規模なプロモーションを行う予定があること、
などをご説明し、まず面接だけでも受けていただけるように説得しました。

面接に行くと今までの懸念していた点がクリアになりましたが、
やはりもう一社は希望以上の年収が出ていることも事実。
弊社からは、企業の成長率や将来性などをお伝えし、現状で比較するのではなく、
3年後、5年後を見据えたキャリアステップをお伝えさせていただきました。
初年度年収は先に内定が出ていた企業にはかないませんでしたが、
中長期的な上り幅などご判断いただき、最終的にメーカーへご入社となりました。

実はこの転職ストーリーは2015年春先の話です。
当時はこのメーカーが扱う商品は知名度が低く、取扱店舗も少なかったのですが、
Instagramやブログなどで有名モデルが紹介し話題を呼び、
今ではWebプロモーションはもちろん屋外広告や雑誌広告など展開し、
取扱店舗もかなり増え、女性であれば割と知られているブランドになりつつある印象です。
数十名規模だった社員数も、今や100名規模にまで成長しました。


半年以上前にここまでの成長が本当に予想出来たかどうかはわかりませんが、
企業の成長を下支えしているのは彼のスキルですし、
彼自身の成長企業で働くことで、クリエイターとしてもマーケターとしても、
さらにスキルアップが出来た転職だったと思います。

 


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T.Y.Mコーポレーション 代表取締役 松田智久
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